今回は思い出の寝台列車シリーズ「北陸」編をお送りします。
同じ上野13番線から発車する寝台列車で、しかも牽引機もEF64 1000番台と「あけぼの」と見た目は同じですが、
テツ的には全く違う列車ですね。

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「あけぼの」は青森行き、「北陸」は文字通り北陸地方の金沢へ向かう列車で、経路も途中の長岡までは同じですが、
その走行距離は、かつての寝台特急「紀伊」なき後、上野-金沢間の営業距離511.3kmで日本一短い区間を走る寝台列車として知る人ぞ知る列車でした。
所要時間は約7時間半と、距離の割には時間が掛かっている気もしますが、これは機関車交換や運転速度を抑えて金沢へ到着するようにダイヤが組まれていたからにすぎません。

しかも、上野を23時過ぎに発車して金沢には翌朝6時24分到着と、これでも早い到着時間です。

余りに早く金沢に着くので、平成元年3月11日改正でチェックアウトサービスというものが開始されました。
これは金沢到着後に一度東金沢駅に引き上げて駅で留置、そのまま寝台を利用できるというサービスで
東金沢でドア開放されてからは9時頃まで停車していて東金沢から普通列車で金沢へ戻るというものでした。
しかしながら、停車中の寝台列車内の管理など運転乗務員などの問題もあったのでしょう、僅か3年後の平成3年3月16日改正で廃止されてしまいました。

上りの金沢発では22時18分発上野6時19分着で、双方からの発着が金曜夜行~月曜朝帰りという行程など、
現地2日間まるまる使えて、東京観光、金沢観光をする夜行日帰りならぬ、夜行~夜行帰りをする夜行バスのような使い方をする利用者が多かったようです。
さらに「あけぼの」と同じく、北陸フリーきっぷというトク得きっぷが有り、こちらは、普通車用とグリーン車用の区別がされていて、グリーン車用を使えば寝台特急「北陸」が廃止されるまで「北陸」のB寝台(個室ソロも含む)が追加料金無しで往復利用できることも出来ました。
しかし、北陸フリーきっぷのグリーン車用の値段が東京都区内発で24100円で、有効期限が4日間でした。
その5000円アップで青森・函館フリーきっぷが有効期限7日間の函館・森までフリー区間という内容で、
ただ寝台列車に乗りたいだけなら目的地は何処でも良いという人間には(爆)、
フリーきっぷを後者にして乗車時間の長い「あけぼの」を選びました(((^^;)
なのでohanefu個人的に「あけぼの」編が多くなったのはそのためですw

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そんな「北陸」ですが東京から金沢への需要は高く、新幹線が開業する前では飛行機も金沢市内まで不便でしたので鉄道でのビジネス利用が多く、
「あけぼの」と同じタイプのA寝台1人用個室シングルデラックス1両と、B寝台1人用個室ソロが最盛期には5両も連結されていました(平成2年3月10日改正)
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B寝台個室ソロの廊下。
部屋の構造は基本的に北斗星のように枕木方向にベッドがあり、上段下段を組み合わせて並んでいます。

そうしたビジネス需要からかB寝台個室ソロのうち1両にシャワールームも併設されていた車両もあり、
このような寝台列車にしては短距離運用でありながら、実は北斗星と並んでシャワーが使える列車でした。
さらに、こんなに短い区間でもA寝台個室シングルデラックスがあるというのは、需要はいかがなものだったのか気になりますが、
金沢に所用が多い役人とか、重要な方々のグリーン車階級を設定していたのでしょうか。

そうした人のために時間調整なのでチェックアウト延長サービスが設定されたのでしょうか?! んな訳ない・・・ですね。

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特徴的なロゴのシャワールーム付きB寝台ソロの車体

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シャワールーム脇にあったミニロビー・・・というか、待合スペースですかね。

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シャワー室内。A室B室の2部屋あり、北斗星やサンライズエクスプレスのように食堂車や自販機は無かったので、シャワーカードは車掌から購入することで使用することが出来ました。
しかし、上野も金沢も発車時間が遅いので発車する前に車掌さんを見つけて先にシャワーカードだけでも買っておかないと夜中にシャワーに入ることになってしまいます。

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やはり廃止間際では、上野23時にも関わらず撮影者の姿が。これから乗車するなら良いですけど、
これから帰る人は都内在住でないと北陸はなかなか撮影できません(´。`)

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ちなみに、「北陸」は14系寝台客車が使用されていて専用電源車はなく分散式のため、
編成両端のスハネフ14の発電エンジン音が響きます。
これも「あけぼの」とは違うところです。

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その恩恵?か、最後尾や先頭部分に行けば、貫通扉から流れる景色が望めます。


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朝、起きてみると、赤いEF81に変わっていた・・・。
しかも、長岡で上越線から北陸本線へ向きが変わるので進む方向が上野発車時とは逆になり
上野では編成最後尾だった位置に機関車が連結されていたのも「北陸」の特徴です。

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まぁ、あっという間に金沢へ着いてしまう訳で・・・。
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ブルトレのヘッドマークは、青系のデザインが多い感じですが、「北陸」は赤系なので、赤い機関車に馴染みます。

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「北陸」が金沢へ到着して、すぐ5分後に急行「能登」が追い掛けてくるので「北陸」と「能登」が並びます。
「能登」は横川-軽井沢間が廃止になる前には信越本線周りで運転されていたので、高崎で「ムーンライトえちご」からも乗り換えられて、新宿でアリバイ作っておいて金沢へ流れて・・・とか何か殺人事件のトリックに使えそうな列車でした・・・って おぃおぃ 寝台特急「北陸」の話じゃないのかよ・・・っていうオチ(´д`)

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しかし、今の時代では東京から金沢まで新幹線で2時間半です。
一晩かけて夜行列車など走っていたことすら劇的な進化でしょうね。

以上、思い出の寝台列車シリーズ「北陸」編でした。