箱根登山鉄道といえば全国屈指の観光鉄道。
更に、急勾配で知られる80‰の勾配を登りながら途中スイッチバックで方向を変え、
箱根の山を登る光景はテツで初めての方からすれば驚愕すること間違いなし。

しかし、観光鉄道ゆえに日中は観光客で混雑しています。
車両も小さいのでそれほど乗車人員は多くありません。
昨今の情勢から混雑も避けたい。
ならば、どうするか・・・

始発に乗れば良いじゃないか(´。`)
で、始発列車に乗ろうと夜中にクルマを走らせ、箱根湯本駅近くのコインパーキングに停めます。
そこから歩いて駅まで行くと・・・
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ご覧下さい・・・。箱根湯本駅前です。
誰も歩いていません。

時は2020年8月
朝の5時過ぎです。

いつもは駅前でバスやタクシーが停まっていて、道路には昼間は渋滞しているクルマは無く
遠くに1台、地元の方でしょうか。ただ颯爽と走り去っていきました。
その後は蝉の鳴き声と川の流れる音、その町の静寂に対し自然の音で包まれています。
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改札へと進みます。
強羅行きの始発は5時50分発。小田原行きは5時26分発と早めですが、それでも5時半ばまで列車は動かない箱根湯本。
まだ列車に乗ろうとやって来る人は居ません。
有人改札の窓口は閉まったままでしたが、券売機と自動改札機は稼働していたので切符を買ってホームへ入ります。

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ホームへ降りてきました。すると、ちょうど乗務員さんが出庫準備に来たところでした。
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カギを開けて乗務員室へ乗り込むところ。普段、見られそうで、なかなか無い瞬間です。
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しばらくすると車内の明かりが点灯しました。
どうやらこの列車が5時50分発の強羅行きになりそうです。
今日は最新形のアレグラ号ですね。

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車内設備の点検等でドアはまだ開かなそうなので、暫し箱根湯本駅構内を見回してみると・・・
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ほぉ。第3新東京市の舞台ともなったエヴァンゲリオン×箱根 キャンペーンでした。
映画の関連イベントでしたかね。
誰も居ませんので自由に撮影できました(^_^)/

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さて、ドアも開いたので乗車可能です。
早速車内を。始発に乗る人はまだ他に居ませんでしたので、こちらも自由に撮影をば。
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普段なら眺望の良い席があっと言う間に満席になる光景も、今は有りません。
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運転台もじっくり観察。
ツーハンドルの横軸タイプ。乗ってみて操作を見ていたら電気指令式ですが勾配起動時は後退しないように両方で操作してブレーキを効かせながら力行も出来るようです(違っていたらごめんなさい)

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3000形は単車で1両単位の運転が可能。2両固定の3100形に増結して3両とする事が多いですが3000形+3000形の2両編成というのもあるようです。
運転台直後には展望席が設けられていますが普段ならオッサンが一人でのんびり座ることは難しいので座りたいなら始発がオススメ(´。`)

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3000形アレグラ号は2015年に鉄道友の会よりローレル賞を受賞。
箱根の急勾配に対応するために様々な技術を投入しましたからね。
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吊り輪も独特なデザイン。

さて、箱根湯本から始発に乗って強羅まではコチラでお楽しみ下さい
【関連動画】


3回スイッチバックを行い、強羅へ到着。
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強羅まで乗っていた乗客は数人でした。
昼間なら更に大涌谷や芦ノ湖へ向かう観光客でごった返すのですが、ここもまだ静かな朝です。
真夏ですが標高500m越えの強羅は空気が爽やか。とても涼しいです。

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っと、ネコ様ハケーン!
画に描いたような三毛猫ですな(^_^)/
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お。首輪がしてあるから飼い猫でした。
こんな朝から人が降りてきたから何者ニャ?!と警戒しています。
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強羅の改札口に射し込む朝日が眩しい。
観光客も居ないので駅員さんもノンビリです。
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ケーブルカー乗り場の前にはモハ1形の模型が飾られていました。
箱根登山鉄道といえば、この電車ですよねぇ。今じゃ残る3両が現役で活躍中。
104-106の2両編成と単車の108号のみとなっています。
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強羅から早雲山へ行くケーブルカー乗り場の前は、まだ沈黙を守っていました。
始発は7時41分発だそうで。
まだ6時半過ぎなのであと1時間以上あります。
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っっと、さきほどのネコ氏が定位置に。なるほど、こちらのお店の看板ネコですかな。
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お土産店のネコ氏でしたぁ。
今日も暑くなりそうだニャ~。

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さて、折り返し箱根湯本行きで山を下るアレグラ号を見送り。
奥にはモニ1形も居ました。



アレグラ号・ベルニナ号の発車シーンはこちら(^_^)/


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さて、アレグラ号を見送って、次の列車で箱根湯本へ戻ります。
次は1000形のベルニナ号でした。
車体には2019年の台風被害から復旧した「ありがとうヘッドマーク」が貼ってありました。
前面展望動画に災害復旧区間も収録されていますので、そちらをどうぞ。

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2番列車は乗客ゼロでした。。。回送か?!と思うぐらい。
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早速乗車。車内の様子をゆっくり撮影。
バケットタイプのボックス席が展開されています。
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運転台直後の座席はロングシート。
この辺りの時代を感じますね。
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昭和59年製造でした。
会社は違えど雰囲気がこの年代の車両ってどれも似てますね。
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そう、運転台は江ノ電の1000形に似ています。車両の形態も似ていますけどね。
江ノ電も箱根登山鉄道も兄弟みたいなモンですから(´д`)
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ベルニナ号の記念レリーフ。

個人的には好きな車両です(^^;)

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さて、強羅を後にして箱根湯本へ戻ります。
朝日も射し込んで山々の緑を感じながら乗客ゼロで山を降りていきます。
振り返ると3両目はおろか2両目も真横に見える急曲線。
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途中の信号所で停車しますが対向列車は無し。朝は交換列車が少ないです。
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途中、モハ1形と交換。行き先表示板が季節ごとに変わるのもモハ1形ならでは。
8月は大文字焼きのイラストでした。
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下りの急曲線・急勾配もなかなかスリルがあります。
登りより下りの方が慎重な感じがしますね。
案外、箱根登山鉄道って下りを利用した事がありません。

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箱根湯本から一つ目のスイッチバック信号所、出山信号所で始発に乗ったアレグラ号が2往復目の強羅行きとして交換。向こうは2両編成なので停止位置が手前でした。
こちらも、あともう少しで湯本です。

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箱根湯本に戻ってきました。
強羅を往復して7時過ぎ。さすがに利用者の姿が見えます。
朝早くから山に登ろうと観光客が動き出しています。
ま、わたしゃ始発から動いてますがね(´。`)

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それでもロマンスカー乗り場は誰も居ません。
こんな光景も朝ならでは。
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ちょっとホーム先端に行ってみたら、普通列車がやって来ました。
複雑な線路形状をしていますが、この電車は真ん中の線路にしか入りません。
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小田急の1000形 第1編成でした。
最近では廃車も進んでいるようで、将来は1000形でなくなる可能性もありそう。
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小田原-箱根湯本間は箱根登山鉄道が所有する区間ですが、普通列車は専従で充当される「レーティッシュカラー」の車両として1000形が入りますが、最近では普通に青帯の4連も入るようです。

動画もあります(^_^)/

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続いて赤いロマンスカーがやって来ました。GSE70000形です。
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ホームが目一杯なので先頭の顔までは見られません。先頭座席はホームから外れて停車。
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はこね2号としてロマンスカーの一番列車となります。
なお現在、「はこね2号」は平日ですと箱根湯本を13時56分に出る列車になっていますので朝に「はこね2号」はありません。

_18A8783 (2)ちょうどブルーリボン賞のステッカーが貼られていました。

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8時半過ぎに発車する「はこね2号」はさすがに早いのか乗客もまばら。
そして、「はこね2号」の発車を見送って改札を出ます。

さて・・
朝5時から8時半までの早朝乗り鉄。
乗客も少ないので普段混雑している観光鉄道もゆっくり楽しめました。
そんな「ずらし旅」もアリです。
以上、一番列車に乗ろう! 箱根登山鉄道 乗り鉄旅 でした~。