HIGHRAIL1375は、2017年7月1日から小海線で運行を開始したキハ110+100(103形)の2両編成による観光列車です。
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3月中旬~11月末までは土・日曜日及び祝日を中心に1日1.5往復
日中、小淵沢-小諸間を往復する1号・2号
2号の折り返し小淵沢→小諸間で夕方から夜にかけて片道運転の「星空」

12月~3月中旬は土日を中心に1日1往復
小諸→小淵沢の2号と
小淵沢→小諸間の片道「星空」の2本
が運転されています。
さらに夏休みシーズンや連休時には金曜日など平日運転の設定もあります。
夏休みや秋の連休で運転するところは他の臨時列車と同じですが、
平日で都内から小海線への乗車に、フリーきっぷで利用出来るお得な乗車券が無く、
この季節で定番の「青春18きっぷ」や「秋の乗り放題パス」などを併用使用すると気軽に乗り降りすることが可能です。
小淵沢からであれば小諸まで、その他は長野支社管内で利用出来る「信州ワンデーパス」で小海線に乗車できます。
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愛称の
「HIGH」は標高の高い駅を有する小海線
「RAIL」は線路
「1375」は小海線清里 - 野辺山間でJR線最高地点の標高1375 mから由来しています。
それぞれ繋げて「HIGH RAIL 1375」(ハイレール イチサンナナゴ)と呼び、
列車名もそのまま使用されていて指定券にも記載されています。
ちなみに、ハイシーズンは指定券が案外と売り切れ満席になることも多く、
この時も前日の夕方にようやく2席が空いたのを見つけて
急ぎ、「えきねっと」で押さえたものでした。
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直前で空席があったのは1号車。車内はこんな感じ。

1号車は主にびゅうのツアー旅行商品で占有していて、個人レベルで駅のマルスやMVなどでも指定出来ますが
だいたい満席でツアー商品のキャンセルや売れ残り枠で開放されない限り、指定券単品だけで1号車の空きはなかなか出ないと思います。
今回は直前で空席が出たのが1号車だったのですが、
2日前までは満席だったのを確認していたので恐らく直前でキャンセルによるものだったのかと思います。
恐らく、びゅう枠として食事が関係するツアーが
売り出し最終締め切りの3日前に駅の一般枠としてマルスに入るものと思われますが、どうでしょう( ̄▽ ̄;)

HIGH RAIL 1375の座席表です。(JR東日本 HIGH RAIL 1375 列車紹介ページより抜粋(^^;)
↓1号車
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1号車は先に載せている画像のとおりAB列をペアシートとして横向きの固定座席となっています。
1号車の座席は固定のテーブルがあり、食事付きのツアー旅行商品として利用する設定です。
このように売り出し1ヶ月前直後ではびゅう販売店にあるマルスにあり、駅やMVなどでは買えない状態です。
これを前日や、ある一定期間前に開放することにより、指定券単品で買えるようになるのでしょう。
実際にこうして買ったのですが・・・(^^;)
ただ、直前に一般開放されたペアシートのA席・B席の指名買いで、これを単品1人同士で利用すると、少々気まずいでしょう(´。`)
ですので、そんなお一人様ユースに適合したD席があります。その名もシングルシートと呼ばれる座席です。
しかし、こちらのシングルシートの方が需要が高く、なかなか空かない傾向にあります。
シングルシートを向き合わせても2人利用と出来る斜め配置による特別感があり、カフェ的な印象です。
AB列もD列も、1号車は元々食事付きびゅうツアー旅行商品である車両なので、当然と言えば当然です。
その他、車端部にボックス席が左右に各1つ設定されています。
シートマップによると8番ABCDと9番ABCDの4席×2です。
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「えきねっと」ではボックス席は別列車扱いで、HIGH RAIL(BOX)で購入することが出来ます。
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「えきねっと」でHIGHRAIL1375の1号車を指定して、もし全ての空席が有ったとしても、8番・9番のABCDは表示されません。
8番・9番のABCD(ボックスシート)は別列車のHIGH RAIL(BOX)で購入することが出来ます。

ちなみに、シングルシートはD席だけで、C席が無いのにも関わらず
C席が満席という意味の「×」表示になるのは「えきねっと」の仕様です。
3列席でも4列のABCDを表示して存在しないCやBは「×」とするのは
車いすスペースがある号車の新幹線指定席のシートマップなどで確認出来ます。
さらに、横並びのペアシートはAB席で合っていますが、「えきねっと」のシートマップで見ると進行方向の枕木方向に横並びの表現となり、
実際は線路方向に横並びになるのでA席が窓際・B席が通路側という事にはなりません。
この辺は標準車両で使用する共通フォーマットのシートマップなので実際に乗ると多少の混乱が生じます(´。`)


↓2号車
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2号車はツアー商品では無く、主に単品での指定券発売で購入出来るので、
みどりの窓口やMVのシートマップから購入しやすい号車です。
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2号車はご覧の通り、特急のような座席構成なので1名から利用しやすい車両です。
キハ100をベースとしているので特急の半室構造のような印象です。
2号車のシートマップは1番CD・2番CD・3番C席は常に「×」となり、満席ではないですが、
ご覧の通り存在しないのでマルスシステム上では「×」の満席となります。
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HIGHRAIL1375は小諸方がキハ100・103形(2号車)、小淵沢方がキハ110(1号車)の2両編成です。
2両とも塗装が鮮やかな青系になっていて高原の星空をイメージしています。
キハ110と100は車体長が異なるので編成で長短があるのですが
色合いが同じなのでキハ100の短さが判りにくく上手い処理をしています。
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途中、清里と野辺山の間にJR線最高地点の踏切があり、
観光案内のアテンダントによるガイドもあって、車内はみんな注目です(^^;)
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この地点の標高が1375mであることで、HIGHRAIL1375という訳です(^_-)
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JR最高地点を過ぎて野辺山駅へ到着。
HIGHRAIL 1号は野辺山で10分程度停車します。駅構内などで様々な楽しみ方が出来るのも良いです。
野辺山駅は標高1,345.67mで、JRグループの駅及び日本の普通鉄道の駅としては
日本一高い地点にある駅です。丸屋根に尖った屋根が乗っているのが特徴。
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駅名板もHIGHRAIL1375仕様の青系の物になってました。
実は、HIGHRAIL1375が停車する駅は全てこのような仕様になってます(^^;)
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隣には顔出し看板も。

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星空をイメージしているのは、標高が高いので星に一番近いという意味もあるのでしょう。
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最後尾からの眺め。HIGHRAIL1375はワンマン運転なので最後尾には運転乗務員はいません。
車内に乗務しているのはアテンダントさんが2名。
車掌ではないのでドア扱いなどは行わず、観光案内や物販を担当しています。
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車内にはこのようなスタンプ台とJR線最高地点のポールをイメージしたアクセサリー的な小物が飾られています。
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途中で交換待ちもあるので、ローカル線の雰囲気も楽しめます。
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峠を越え、小海を過ぎると佐久平が広がります。
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高原の夏は清々しいのでした。
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先頭2号車へ。徐々に民家も増え始め、中込・佐久平と進みます。

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先頭の運転台は仕切りがあり、その直前では「ギャラリーHIGH RAIL」というスペースが。
天井部に設置した半球形ドームに星空映像を投影する場所ですが、HIGHRAIL 1号ではフリースペースでした。

詳しくは、こちら!大本営へ(^^;)


P1120228そうこうしているうちに、中込駅に到着。
ここでは盛大なお見送りがありました(^_-)
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まさに、「乗って楽しい列車」になってますね~(^^)/~~~
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2号車のデッキには、僅かなスペースにトイレとパンフレットなどが置かれていました。
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洗面台がドア横に設置されてます。ギリギリですね(^^;)
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佐久平に到着。上越新幹線の真上に位置します。
新幹線のホームの上に在来線のホームがあるのも凄いですね。
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今回はここで新幹線に乗り換え。小諸まで乗車すると乗り継ぎが悪いので、ここまで(^^;)

HIGH RAIL 1号は小諸に12時56分到着で折り返しのHIGH RAIL 2号は小諸発14時33分発なのですが
実は、1号が小諸に到着後、一旦、中込へ回送しています。
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中込で整備後、もう一度小諸へ送り込み、2号として小淵沢行きとなります。
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中込で休んでいるHIGHRAIL1375を発見!

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小諸に置いておけないので中込まで回送しているのでしょう。
JRでは良く有ることですw
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指定券料金が通常の520円(通常期)ではなく840円になっている所がミソ。

ただ、最初にもご紹介しましたが、この列車に乗るにあたり、
最初からツアー旅行商品で申し込めば食事とセットで色々なサービスを受けられるので、
その方が楽しめます。
伊豆クレイルと違い、食事だけオプションで付けられる事も可能で、
事前に指定券を単品で押さえておけば、食事のみオプションでびゅう商品での販売も行っています。
ただ、指定券単品と食事オプションでは最初からのツアー商品より高くなってます(こりゃ商売上手だこと(^^;)ので
びゅう商品が有れば、そちらの方が良いでしょう。
しかし、食事オプションはツアーの締め切りも含め3日前までの申し込みなので、ご注意を。


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小海線 HIGHRAIL1375
長野県まで入るので思えば遠くに来たもんだ!感がありますが
北陸新幹線「あさま」と特急「あずさ」で往復すれば首都圏から案外と日帰りも出来ると思います。
小海線の入り口が双方でアプローチしやすいので行きやすい路線です(^^;)

色々と情勢が落ち着きましたら、是非どうぞ( ̄▽ ̄;)
2020年7月23日から運転再開するそうで、引き続きの運転継続できて良かったです( ̄▽ ̄;)