バルブ撮影・・・最近は殆どしませんよね。。。カメラがデジタルになって高感度撮影で手持ちOKになりましたので必要性が無いと感じられているからでしょうね。
ただ、撮影の表現としてバルブ撮影でなければ写せない撮り方もあります。
今回はそんなバルブ撮影についてのお話。

っていうか、いまこの記事を書いているのが夜だったからバルブ撮影のことを思い出したという思い付きでネタにしたのでした(^^;)
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もともと、フィルム撮影では感度がISO100だったり400だったり、せいぜい800だったり、
使用レンズにもよるでしょうけど夜間では手持ちでシャッタースピード1/15秒~1/60秒ぐらいが限界でした。
実際の手法としてはカメラを三脚などに固定してシャッターを開け続ける・・・。
AEで30秒~1秒程度のスローシャッターで露光する撮影方法もありますが、シャッタースピードが1秒以下とか時間が基準では無くシャッターを開け続けることがバルブ撮影という理解でよろしいでしょう。
まあAEでシャッターを開け続けているので同じ状態にはなりますが。自分でシャッターを開け続けるのが意義というか。(ぁぁメンドくせー( ̄▽ ̄;)
なので、レリーズを取り付けてシャッターを切るのが正統的ですかね。セルフタイマーの2秒などを使用してシャッターボタンを押す時の振動やブレを沈めるやり方もありますけれど。
撮影スキルのある人は5~1秒程度でも手持ち撮影しちゃう人も居るでしょうが、それはまた別の話・・・(^^;)
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さらにバルブ撮影の功罪?とも言えるのがフィルムならではの色の出方。特にリバーサルフィルムならではの発色は、それぞれのフィルムの種類によって色が変わって面白かったものです。
特にベルビアはバルブすると緑かぶりな発色になるので使うのを嫌う人もいましたが、私はそんなに気にならなかったので、バルブするときは敢えて感度の低いベルビアを使ったものでした。

まだ発売しているんですねぇ。ベルビア50!
今回ご紹介する画像の殆どがこの当時のベルビアを使用して撮影したもの。この当時は「ベルビア」は感度50しかないので、ベルビア使う!って言ったら、必然的にISO50になります。
今はベルビア100というのがあるんですねぇ。時代は変わりましたねぇ(´。`)
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そして、バルブ撮影の魅力と言えば、シャッターを長時間開けているのでその間に動きがあれば、それがどのように写るのか楽しみなところ。
特に蒸気機関車の場合は蒸気が広がって写ったり細長く帯のようになったりと、その表現が決め手となります。
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このようにデフが付いているC11では蒸気がしっかりと整流されてボイラーとデフの間には蒸気が入って来ないように表現出来ます。
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こちらは蒸気が細長く伸びている光景。5秒か10秒程度でしょうか、それぐらいシャッター幕を開けていると、このような画作りが出来ます。
実際には断続して蒸気が出ているのですが、バルブ撮影すると煙が繋がって見えます。
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あとは、たぶん実際に見た目ではとても暗い所でもバルブで撮ると明るく写ります。
この時は雨も降っていたので雨粒も写り込んでより印象的に(´д`)
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こちら、典型的なバルブ撮影の表現。
ライトが軌跡のようになっていて、車体は停まっています。
車体が左に居る時にシャッターを開け、右にライトだけしか写っていない所でC11が動いてきた所までシャッターを開けたということ。
10秒程度でしょうか、転車台にゆっくりと乗って移動したときのカットです。
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動きが無いときはクッキリと写し出すのもバルブ撮影の魅力。
雨に濡れてさらにしっとり(^_-)
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三脚でカメラは固定しているので、シャッターを開けている時に動いて「動き」を強調出来るのが良いところ。さらに、これはフィルム撮影なので現像が上がるまでどういう写りになっているか直ぐには判らないところもミソでした。

バルブ撮影の大前提は三脚必須だという事で、今の撮影で三脚を使うか・・・というと、「無い」な。。。と(@_@)
だって、荷物になるから(@_@)
もう歳には勝てないからヽ(TдT)ノ

でも、こんな画が撮れるなら、今後もバルブしても良いかな・・・と思ったけど、やっぱり無いかなぁ(^^;)

個人的にはデジタルのバルブとフィルムのバルブでは意味合い、その効果は似て非なるモノかと思います。
では今回はこの辺で。